【読書】M・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』
カソリックとプロテスタントの違いすらさっぱり分からない私にはなかなかハードルの高い本でした。いろいろネットでキリスト教のことを調べつつ読んでいきましたが、まだまだ十分に理解しているとはいえません。
超訳でこの本を要約すると
『予定説』という”神によって救済される者はあらかじめ決まっている”という思想がカルヴァンによって唱えられる。
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神に助けられる人間は天職で禁欲的な勤労をする人間のはずである、という考えが蔓延する。
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自分は救済される人間なのだ。その証拠に職を持って一生懸命勤労しているから。
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一生懸命働くよ、働いてお金を稼いでも、無駄なことに使わず、仕事のために使うよ。
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結果、『資本主義』の発展につながる。
というのが、私が読了後に理解した資本主義の発展の系譜です。あくまで、ヴェーバーの言うことなのでそれが正しいのか、正しくないのかはわかりません。中国や中東でも資本主義のめばえはありましたが、現代に至るような資本主義を発展形成させたのはプロテスタントのこの予定説と天職意識があったからだとヴェーバーは主張します。本編ではあまりキリスト教以外の宗教についてはあまり触れていないので本編の訳者である大塚久雄氏の本を読むとよいようです。
メソジスト派、とかカルヴァン派とか、キリスト教徒の細かな宗派の違いを考察しており、何が違うのかさっぱり分からない東洋人の私には本編が非常にややこしく感じました。
本編を読んだ後は必ず解説をしっかり読むことをおすすめします。